麦粒雑記

麦粒(ムギリュウ)が日々の出来事をあれこれ綴るブログ。

国立新美術館へ!! その1

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ミュシャ展〉に行ってきました!!

見に行った二つの展示会……のうち一つ

 

 さて、この日は国立新美術館に行き、二つの展示を見てきました!!

 まずはそのうち、先に見たミュシャについて。
 
 このミュシャ展、一番宣伝されていたのはスラヴ叙事詩という作品群でした。
『スラヴ叙事詩』というのは、チェコやスラヴ民族の歴史や神話を描いた20作品の事で。
 どうやら、1900年のパリ万博の際にミュシャボスニアヘルツェゴビナの内装を手がけており。
 その際にミュシャがスラヴ民族の神話、歴史に興味を持った事が制作のきっかけだったそうです。
 ちなみに、世界大戦などもあり、20作品が完成したのは1928年となっています。
 
 で、何故この作品が大々的に宣伝されていたかというと。
 チェコ国外で20作品が展示されるのは初めてだからという事でした。
 
 で、この作品。スラヴ民族についていろいろと描かれている訳ですが。
 僕はそもそも神話は好きだけれどスラヴ神話というものは今までほとんど知らなかったので、絵を見たり、帰宅後に調べてちょっと興味を持ったというのがあったりします。
  どうやらこのスラヴ民族が文字を持っていなかったため、文字としての記録は9世紀から12世紀にかけてのキリスト教側からの記録があるのみであり。情報が少ないようでした。
 
 そんなこともあってか、日本ではあまりなじみのない神話ですが。
 自分がそんな神話の中で知っていた名前は神ではなく、民間信仰や昔話に登場するというバーバ・ヤーガという魔女でした。
 これはムソルグスキーの楽曲「展覧会の絵の副題に名前が登場し、この「展覧会の絵」をプログレッシブロックバンドのエマーソン・レイク・アンド・パーマーがアレンジしているので。
 僕も知っていたというのがあります。*1
 
 また、調べてみると。
 イヴァン・ビリビンという19世紀末から20世紀初頭に活躍したイラストレータがスラヴ神話由来の作品を多く描いているらしく。
 現在のスラヴ神話由来の神のイラスト(漫画やゲームなど)はこのイヴァン・ビリビンの影響を強く受けているとのことでした。
 
 他にも、現在の吸血鬼人狼に関してはどうやらスラヴの民間伝承などの影響が強いらしく、Wikipediaで軽く見ただけでも、吸血鬼の設定によく使われる特徴や弱点はスラヴの伝承由来のものが結構あるようでした。
 この辺りは詳しく調べたいのですが、今回の記事の内容から外れてしまうので、また次の機会があれば紹介したいかと思います。
 
 さて、スラヴ神話や伝承についての解説はこのくらいにして、実際に見た感想を。
 実は僕はミュシャにこのようなサイズの大きい作品があると知らずミュシャといえばポスターなどの作品のイメージがあったので。
 まず、サイズに驚きました!!

 何せ、最大級のもので高さ6メートル、幅8メートルあったりする作品で、他も同じように巨大なものがズラリと並んでいて、迫力満点でした。

 
 絵画のサイズといえば、美術史上の有名作品がサイズを比較すると思ったより小さいものから、馬鹿でかいものまであって面白いのですが。
 まあ、それはまた次にして*2
 
 とにかく、巨大な絵画が20枚というだけで迫力があった訳ですが。
 その上、それぞれの描き込みが尋常ではないという……。
 どうやって描いたのか? 気になりますが、描いている最中のミュシャは夢中だった気がします。
 
 で、先に言ったように僕はミュシャの作品はポスターとかリトグラフイメージがあったので、巨大で、しかも油絵具やテンペラで描かれたものはあまり見た事がなかったのですが。
 よく見ると服のデザインやアクセサリーの描き込みといい、色の使い方といい、やはりミュシャの絵なんですよね。
 なんか、見ていて不思議な感じがしました。
 
 で、この展示はその『スラヴ叙事詩の他にもミュシャの作品が多数あって、いつも見慣れたリトグラフのもかなりあるのですが。
 やはり、改めて見ても魅力的で、非常に気に入りました!!
 
 で、絵を見ていて。
 そういえば、ミュシャについて、絵はかなり好きなのですが、彼自身についてはあまり調べた事がなかったと気がついたので、帰宅後、軽く調べてみました。
 
  まず、展示会でミュシャという名前に対して〈ムハ〉という読みもつけられていたことについて。
 どうやらミュシャ〉はフランス語発音であり、チェコ語の発音を日本語にすると〈ムハ〉という事でした。
 まあ、名前については斎藤緑雨が「ギヨエテとは おれのことかと ゲーテ云ひと詠んでいたりするので。
 まあ、なんという名前で知られているかは国や時代によって違うのですが。
 
 で、そんなミュシャ
 19歳の時は舞台装置工房で働きながら夜間のデッサン学校に通っていたり、28歳でアカデミー・ジュリアンという美術学校に通っていたりして。
 出世作の「ジスモンダ」もたまたま他に画家がいなかったためにやってきた仕事だったりするので。10代20代はかなり苦労していたようなイメージがあります。
 ちなみにその出世作を描いた年齢は35歳だったりします。
 
 ちなみに、日本では『明星』の表紙を担当した藤島武二ミュシャの絵を模倣していたので、そういう点で日本のイラストに影響を与えた人物ともいえるかと思います。
 
 で。個人的にはミュシャのデザインのルーツや。
 あるいは神話などに何故興味を持ったのかといったところを知りたかったのですが……これについて調べるとまた長くなりそうなので、今回はこのくらいにしておこうかと思います。
 
 と、こんな訳で。
 いろいろと面白い事を調べるきっかけにもなった展示会でした!!
 
 しかし。
 こうしたブログを書いていると、作品展の事以外にも、有名絵画のサイズとか、神話や伝承とか、日本のイラストの歴史とか、色々調べたいことが湧いてきますね。
 調べるのはものすごく面白いのですが、非常に時間がかかるという……。
 
 まあ、ゆっくりとですが確実に、学んでいくとしましょう。

*1:ちなみに『ジョジョ』の第7部『スティール・ボール・ラン』にはバーバ・ヤーガという人物名が見える。『ジョジョ』は洋楽由来の名前がよく使われているので、おそらくプログレの方が元ネタ。ちなみに、バーバ・ヤーガの乗る馬の名前がナットロッカーなのはEL&Pのアルバムに「展覧会の絵」のアレンジの他にナットロッカーという、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」をアレンジした曲が収録されているからかと思われる

*2:ちなみに、Googleで絵の名前の後に〈サイズ〉と入れて検索すると、有名絵画ならサイズが表示されることを、この記事を書いていて知りました