麦粒雑記

麦粒(ムギリュウ)が日々の出来事をあれこれ綴るブログ。

トルコ料理について

「どこが世界三大料理?」 ~トルコの食文化とその成り立ち~

トルコ料理はあまり食べたことがない……が

  この日は町田市で開催されていた「どこが世界三大料理?」 ~トルコの食文化とその成り立ち~という講演会に行って、エルダル・キュチュクヤルチュンさんトルコ料理についての話を聞いていました!!

 

 自分はトルコ料理といえば有名なケバブ……は食べたことがなく*1

 大阪からの帰りの新幹線に乗る際に、たまたま駅で見つけて食べたサバサンドと、スープ料理のレシピに載っていたチョルバス(ドマテスチョルバスというトマトスープ)くらいしか実際に食べたり作ったりといった記憶はなかったりします。

 

 が、今回の話によると。

 語源的にはシャーベットという言葉はトルコからポルトガル、そして日本に伝わったものらしく。

 文化としてはクロワッサン*2はトルコがルーツで、ヨーロッパにコーヒー文化*3を広めたのもトルココーヒーからだということでした。

 

 また、日本で食べられているトマトペーストの材料がトルコ産であることが多いらしく、さらにマグロに関してもトルコに近いエーゲ海で捕られていることも多いとのことで。

 そういう意味では、知らないで食べていた料理やその食材がトルコのものということは結構多いかもしれません。

 

 さて、そんなトルコ料理ですが。特長としては〈バラエティだということで。

 200種類のスープ、300種類の肉団子(キョフテ)、300種類のシャーベット、200種類のチーズ、1万9千の家庭料理に1万の宮廷料理がある……ということでした。

 

 料理の種類に関して、どうやって数えたのが非常に気になり。

 たとえば和食*4だったり、あるいはトルコ料理と同じ世界三大料理であるフランス料理や中国料理と比較した際、どれだけ多いのかというのは気になりますが。

 強いて〈種類が多い料理〉とあげられる例を考えると江戸時代に描かれた豆腐百珍』というレシピで名前の通り豆腐料理が100種類あげられているとか、その程度しか思いつきませんでした。

 

 ちなみに、この料理の数。

 例えばスープなら〈ちょっと具が違う〉とかではなく、完全に違うスープが200種類というような話だそうです。

 

 さらに数といえば、どうやらトルコの朝食もまた世界一種類が多いという話でした。

 朝食文化がしっかりしているところというとイギリス*5なイメージがあったので、トルコが世界で一番朝食が豊かというのはかなり気になったりしています。

 

 そんなトルコ料理の朝食の一つにボレキというものがあり。

 これは粉を焼いて作った薄皮を何枚も重ね、その間に肉、チーズ、ホウレンソウなどの様々な具材を入れたもので。

 バリエーションもかなりあるようでした。

 

 それと卵料理の朝食としてメネメンというものが紹介されました。

 これについては講演会の最後にレシピも紹介されていたので、今度試しに作ってみたいと思っています。

 

 また、朝食に限らず、トルコ料理の話の中で度々ヨーグルトが登場しており。

 帰宅後調べたら〈ヨーグルト〉の言葉の語源はトルコ語の〈ヨウルト〉だという事でした。

 ちなみに、日本ではヨーグルトは最近までデザートとして甘く食べるイメージでしたが。

 トルコ料理ではニンニクなどと合わせたりと、調味料に近い感覚で使っているように思えました。

 これも調べてみたところ、トルコに限らず、欧米と東アジア以外の地域だとヨーグルトやそれと同様の発酵乳製品を塩味の料理に結構使っているらしいです。

 

 さて、トルコ料理の多様性について。

 このようになっているのは地理的にアジアとヨーロッパの間にあり、四季のある地域でもあるので植物も多様に存在し、歴史的に見ても様々な文化や民族が混じっていることにあるという事でした。

 

 で、面白かったのはトルコのあるアナトリア半島を〈小アジア〉とも表現するのですが。

 本来はここの地域を〈アジア〉と言っており、のちにアナトリア半島より東もあるということでそちらまで含めてアジアと呼ぶようになったそうです。

 ちなみに〈アジア〉という言葉の語源はアッシリア語で東を指す〈アス〉から来ているという説が有力だという事でした。

 また、今回の話ではヘロドトスが〈アジア〉という言葉を使っており、その際に彼が指していたのが今のトルコ辺りだったという事です。

 

 で、この際にイスタンブールについても色々と話があったのですが。

 実は今回の講師の方がこの日の翌日に、イスタンブールについての講演も行っていたので。

 これについてはそちらに書こうかと思います。

 

 で、先にトルコ料理の多様性についていくつか挙げていますが。それ以外に。

 トプカプ宮殿のインペリアルキッチンというがあり、ここで様々な宮廷料理が研究されていて、説明によると〈味の研究所〉だったらしいです。

 ちなみに、トプカプ宮殿には中国や日本の陶磁器も多数あり、特に中国のものは1万2000点は現存していて世界最大の所有数ではないかという事でした。

 

 それと、東アジア圏の陶磁器にトルコの職人が金や銀でできた蓋などをつけて宮殿で利用していたというのが面白く。

 何か、日本の戦国時代の茶人が東南アジアなどから入った雑器に、象牙の蓋などをつけて茶入れに使っていたというのに似ている気もしました。

 

 で、そんな宮殿で作られていた宮廷料理ですが。

 写真を見ると、かなり面白いものが多く、僕自身が「この作り方をヒントに新しい料理ができるのでは?」といくつかレシピを思いついたりしたくらいでした。

 

 それと料理名に関して。

 日本語に直訳すると「スルタンが気に入ってくれた」という意味になるナス料理や。

「女のへそ」「美人の唇」という意味になるデザートなどもあるらしく。

 料理の名前も調べてみると面白いと思いました。

 

 日本の料理で変な名前というと……日常生活に溶け込んでいるので日本人からすれば普通ですが。

 よく考えるとうどんやそばの名前の〈たぬき〉〈きつね〉〈おかめ〉〈ちから〉辺りは外国の人からすれば「なぜその名前なのか」という感じもします。

 

 そういえば外国でも知られる〈すき焼き〉も語源が色々ありますが、よく知られているのが〈農具の鋤を使って焼いた〉ですが。

〈すき〉が〈好き〉を連想させるけれど、好きなものを焼くという名前だと〈お好み焼き〉という全く別の料理になるという……まあ、料理の名前は現地の人からすれば普通だけに、改めて考えるといろいろ面白いです。

 

 ちなみに、料理の名前で以外と、どの国でも多いのが、人物名あるいは人物の通称などが由来になったもので。

 先述の「スルタンが気に入ってくれた」もある意味ではその一つと言えるかもしれません。

 

 それと「現地の人には普通」だが、改めて考えると面白いという料理としてトルコ料理ではタウク・ギョウスュというデザートがあり。

 これには鶏胸肉が使われているという事でした。

 

 日本には〈求肥〉という和菓子があり、これは元は〈牛皮〉と書いたともいいますが、あくまで「牛の皮に似た見た目のお菓子」という意味なので、本当に肉を使ったお菓子というのはかなり珍しく思えました*6

 

 あと、飲み物がかなり豊富な印象があり。

 先にも挙げたトルココーヒー以外にも、チャイやフルーツを沸かしてハーブやシロップを加えた飲料も多数存在するようでした。

 また、ムスリムの方が多い国ですが、文化的にアルコール類も存在し、ワインやビールの銘柄も存在するほか、地元のお酒としてラクという水を入れると白く濁る蒸留酒もあるという事でした。

 

 イスラム教の話が出たので話題がデザートに戻りますが。

 デザートにはラマダンの時期だけに食べるバラの香りのついたデザートもあるという話でした。

 ラマダは断食と言っても日中食事をしないというものなので、夜は飲食をしているとは知っていましたが、その時期専用の食べ物があるのは知らなかったので、このあたりの文化についてはちょっと詳しく知りたいと思っています*7

 

 さて、こんな感じの講義だったのですが。

 個人的には講師の方がトルコ人すら知らないトルコ料理がまだ存在していることについて、そういった料理を「大きな宝」と表現していたのが印象に残りました。

 

 おそらく日本にも、多くの日本人が知らない日本の料理があるだろうし。

 料理に限らず、現地の人が忘れてしまっている文化というものまだまだ沢山あると思っています。

 

 というか、地元町田市でローカルヒーロー*8を作っていると、国とかそういう大きなレベルに関わらず、みんなが忘れている「大きな宝」は案外身近にもあると感じています。

 

 これを発掘して残すとともに、全国全世界に広め、そして他の地域の文化伝統と比較してみたり、あるいは2つ以上の異なる文化を組み合わせて、新しいものを生み出したりしたら面白いと思うのですが。

 

 今後、そういう活動が今以上に活性化することを期待しています!!

 

 ちなみに、今回紹介されたトルコ料理のサイトがありまして。

 こちらになります!!

 

 グルメトルコ – 世界三大料理の一つ「トルコ料理」の秘密

 

 情報量がかなり多く、まだ全部を見たわけではないのですが、非常に面白いサイトなので、是非見てください!!

 

 また、町田市ローカルヒーロープロジェクトのブログはこちら。

 

 町田市ローカルヒーロープロジェクト

 

 こちらの応援もよろしくお願いします!!

*1:ただし『ジョジョ』にドネルケバブが出てきたので名前は知っている。が、あれはトルコではなかったので

*2:ちなみに、調べてみたところ、かつてよく言われていた「トルコ軍を打ち破った際に、トルコ国旗の三日月をモチーフにしたパンを焼いたのがルーツ」というのは事実に反するそうです

*3:ヨーロッパのコーヒー文化に関して、ローマ教皇クレメンス8世がコーヒーに洗礼を施したなど、面白い話はあるのですが。コーヒー文化についてだけで膨大な量の説明が必要なので、今回は省きます

*4:そもそもどこまでが〈和食〉〈日本料理〉なのかというのがあり。郷土料理はどうなのかとか、他のアジア圏や西洋などから入ってきた料理を元にアレンジしたのはどうなるのかなど、色々気になるのですが……個人的には日本のラーメンやカレー、あるいはナポリタンや和風パスタなどはすでに〈日本の料理〉ではあるのでこれをどうカウントするかが気になります

*5:イングランドでおいしいものを食べようと思うなら朝食を3回食べよ」という有名な言葉がありますが、これはどうやらサマセット・モームの言葉らしいです

*6:まあ、ある意味卵が〈一個体まるごと〉ではないかとか、ゼラチンが動物のコラーゲン由来ではないかというのはあるのですが

*7:軽く調べてみると、特別な場合(病人・高齢者・妊婦など)は断食を免除されるという事や、「間違えて食べてしまった」は許されるが「断食と知った上で食べ物を探していたが、見つからなかったから食べられなかった」は駄目というような規則まで、色々あるようでした

*8:一つの地域などをテーマとして扱ったキャラクター、あるいは作品の一種。この手の作品を自分で実際に作ってみると、作る前は知らなかった文化や歴史、あるいは動植物などの自然が見えてきて非常に面白い。実のところ僕は地元である東京都町田市に30年以上住んでいただけで、そこまで愛着はなかったのだが、この作品を作った結果として愛着が沸いた面が大きい