麦粒雑記

麦粒(ムギリュウ)が日々の出来事をあれこれ綴るブログ。

『パワーレンジャー』を見る

海外版『スーパー戦隊』……ではない!?

いや、説明すると長いのだが

 さて、この日は映画パワーレンジャーを見てきました!!

 映画館ではそろそろ上映終了の場所も多く、自分が言った映画館も最終日だったのですが。

 一応ネタバレあり〉と注意はしておきます。

 

 さて、そもそもパワーレンジャー』とは何かといえば。

 ざっくりいうと日本の『スーパー戦隊』の海外版(主にアメリカ)です。

 海外版と言っても完全海外オリジナルというわけではなく、日本の『スーパー戦隊』のスーツを使用して、現地の役者さんが変身前を演じて制作している作品です。

 

 が、オリジナル要素も多々あり。

 また海外での放送展開用に人種や性別に配慮した配役、海外の子供向け番組ではできない〈人間の死亡〉などは原則書かないなど、日本とは違う条件での放送に対応できるようにもなっています。

 そういった関係で〈同じヒーロースーツを使っているが、ストーリーが一致しているわけではない〉という感じで制作されていたりしまして。

 

 さらに、日本版の特命戦隊ゴーバスターズ*1『烈車戦隊トッキュウジャー』*2は『パワーレンジャー』としては制作されていないとか。

 

魔法戦隊マジレンジャーVSデカレンジャーという日本作品中でデカレッドが変身した〈バトライズモード〉は元はパワーレンジャー・S.P.D.』という『デカレンジャー』の海外版で使用された装備だという事。

 

 さらに非公認戦隊アキバレンジャーの第一期ではパワーレンジャーが存在しているという設定だった*3のが。

 第二期では『パワフルレンジャー』という架空の戦隊が海外で放送されているという話になっている……など。

 

パワーレンジャー』についても多少語れるのですが。

 実はこのパワーレンジャー』、日本語吹き替え版がある作品もまだ僕は見ていないので。

 あまり詳しくは語れなかったりします。

 

 と、ここからが映画の感想

 

 この映画は第一作目。『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』のシーズン1、日本のヒーローでいうと恐竜戦隊ジュウレンジャーのスーツを使用した作品のリブートで。

スーパー戦隊』に比べて高年齢向け……というか、おそらく最低でも中学生くらいをメインターゲットに作っている雰囲気でした。

 

スーパー戦隊』は大人も楽しめるとはいえ、あくまでメインターゲットは子供で。

 そのメインターゲットは幼児から小学生程度だと思うのですが。明らかにそれ以上の年齢を狙っている。

 というか、普通にアメコミヒーロー映画の年齢を対象にしている感じでした。

 

 まあ、スーツも原作の『ジュウレンジャー』のデザインを元に大幅にリアル路線にアレンジしてあるのですが。

 作品の雰囲気もそういう方向かと。

 

 さらに、実はこの作品。

 等身大のヒーローと悪役(怪人)がアクションするシーンはかなり少なく。

 物語の大半が「5人の高校生が変身するために特訓したり、それぞれの悩みを打ち明けたりして仲良くなる」ことに費やされ。

 その後変身したのちは、戦闘員との戦闘が少しあった程度で、すぐに恐竜などを模したロボット(ゾード)に乗り、巨大な敵と戦い。

 最終的にゾードが合体して巨大な人型ロボ(メガゾード)になって敵を倒すので。

 日本の『スーパー戦隊』とはターゲット年齢とかを抜きにしても全く違うというか。

 

 わかりやすく言えば「スーパー戦隊』をモチーフにしたアメコミヒーロー風、実写ロボット映画」でした。

 

 あと、先にいったように海外では人間を悪役といえど殺すことはできず。

 設定上はヒトではないものでも、怪人スーツを着ているわけではない登場人物についても同様の扱いのためか。

 今回の悪のボスはメガゾードに吹き飛ばされて宇宙にいき、凍り付くというラストで終わっていました。

 どうやら原作『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』でも〈宇宙に追放〉というラストらしいのですが。いわゆる「ヒーローに倒されて、怪人が爆発」という展開がなかったのもやはり日本とは違うという感じだったと思います。

 

 あと、アクション武器に関して。

 日本の特撮である「絶対に無駄な動作だけれど、かっこよくってヒーローっぽいアクション」や、あるいは「おそらく実際には無駄が多いが、カッコいいギミックのある武器」もなかったところが。

 日本とアメリカのヒーローの違いなのか、それともこの映画はリアル路線だからあえてなくしたのか。気になっています。

 

 ちなみに、当然〈名乗り〉もなく

〈名乗り〉に関してはそもそも『パワーレンジャー』シリーズ開始時に、アメリカにはそういう文化がなかったのを「名乗るのは武士道」*4というような意見で通した

 ……というようなエピソードが先日の『アメトーーク!』でも放送されていたりしました。

 

 ちなみにその回の『アメトーーク!』の感想はこちら

『スーパー戦隊』についていくつか - 麦粒雑記

 ……7000文字以上書いてしまったので、せっかくなのでここで宣伝しておきます。

 

 ストーリーに関しては。〈町の不良などの問題児が集まって、絆を作り、悪に立ち向かって倒す〉という日本だと特撮というよりは漫画などでは定番の展開なので、そこまで驚かなかったというところですが。

 かといってつまらない訳でもなく。まあ、良くも悪くも普通だったかと思います。

 これも原作があるのであまり変な設定にはできなかったためかもしれませんが。

 

 ただ、主人公たちに力を授けたゾードンや、サポートキャラのアルファ5が。

 日本のアニメ(主に深夜アニメ)を知っていると「胡散臭い。絶対に裏がある」と思える感じだったのが逆に面白かったです。

 

 特にアルファ5は何というか、ややうざい系キャラっぽい口調でしゃべるので。

「こいつ、絶対に主人公たちを利用して悪さを企んでいるだろう」と思わずにいられなかったというか。

 と言っても、怪しい思った一方でおそらく王道ヒーローもので行くとも思っていたので、実際には裏切らないだろうなぁとも思っていましたが。

 

 まあ、さらに言えば実際当初ゾードンは「5人が変身したパワーで自分が復活する」のを目的としていたのですが。ただ、それはあくまで「自分が戦うため」であり、5人を犠牲にしたりという話ではなかったので。

 仲間内でのドロドロした展開とか、そういうのはなかったです。

 

 ちなみに、日本の特撮だとこの手のドロドロ展開は『スーパー戦隊』だと一部の作品を除いてあまりなく、どちらかといえば『平成ライダー』でありがちだったりします。

 

 と、散々「日本の『スーパー戦隊』と違う」といったのですが。ただ、個人的には。

 罠だと知った上で、敵が待ち構えているところに「まだ変身できないが、街を護りたい」という意見で団結した5人が。

 一緒に歩く場面の、横に並んだようになっているシーンは「こいつらもやはり『スーパー戦隊』の流れを受け継いだ者たちだ」と思えたというのはあります。

 

 いかにもなチームではないので、ぴったり横一列に並んで歩いたわけではなく、たまたま歩いているのが横に並んでいたような感じだったのですが。

 日本の『スーパー戦隊』でも、あまり組織的な戦隊ではなく、たまたま変身できるようになった人たちが集まって戦隊になっている場合、そういった歩き方で並んで歩くシーンのある作品も多々あるので、それを連想させた感じです。

 

 と、こんな作品で。

 個人的には「日本と海外のヒーローの描き方の違い」を考える上では特に、楽しめる作品でした。

 が、流石に作品としてすごく楽しかったかと言われると「特撮やヒーローファンにはお勧めです」というぐらいでもありました。

 

 で、この作品の影響で、ちょっと『パワーレンジャー』シリーズを調べてみたいとも思っているのですが……

 かなり量があるので、どうするかはちょっと未定です。

*1:暗いトーンや武器にカメラなどをモチーフにしているのが問題があったそうです。ただ、逆にこの作品の〈モーフィン〉と表現したり、敵ロボットを〈メガゾード〉というのは『パワーレンジャー』の影響だったりします

*2:おそらく列車というモチーフが海外うけしないと判断されたのではないかと思います

*3:デカレッド役の載寧龍二さんが本人役で登場した際に『パワーレンジャー・S.P.D.』のイベントの関係でデカレッドに変身する赤座伴番のコスチュームを着ているという話になっている

*4:『ニンジャスレイヤー』というアメリカの小説は「外国人が勘違いした日本を、日本に詳しい外国人があえて書いている」というような作品なのですが。この中でニンジャ同士が戦う際、挨拶をしなかったり、挨拶中に攻撃するのは〈スゴイシツレイ〉となってしまうというように描かれています。ちなみに、それでもニンジャもののためか、アンブッシュ(不意打ち)は1回のみ許されていて、これは挨拶をする価値がなかったという扱いらしいです